新宿 1965‐97

2006年10月18日 読書
内容(「MARC」データベースより)
娼婦、ヤクザ、オカマ、ヌード嬢、チンピラ、ホステス、酔客、家出少年など、日本最大の歓楽街、新宿を舞台に撮り続けて30年。さまざまな人々の人生を見つめるモノクロ写真集。〈ソフトカバー〉



この前、姉に頼まれて、姪のために「ニコラ」を借りた。
興味のなさ全開で、一分もたたない間に表紙から裏表紙へと、ページをめくり終えた姪っこは言った。
「もう、いい。はい、これ。」「もう返してきていいよ。」って

「左様ですか。」ってな具合に『ニコラ』を受け取り、パシリのようにブックポストまで走り入れて帰ってきたあと、「なんだよ、せっかく借りてきてやったのに...」などと、大人気のない小言を私が吐いていると、姪っ子に「だって、あれ6月号だし、あんな寒そうな格好できんわ。」と言われた。

もっともなことを言われた俺は、「何月号かどうかなんて、どうでもいいじゃねーか」と理不尽な愚痴を反芻しながら、自分のために借りてきた渡辺克己の写真集を開き、見始めた。

なんでここまで長々とどうでもいいことを書いたかというと、クソ恥ずかしい思いをして借りた『ニコラ』よりも渡辺克己の写真集のほうが、小学生の姪には、不思議と受けがよかったからです。
それが、とても不思議に思いました。

写真集の主な被写体は、新宿にいた人々です。娼婦、ヤクザ、オカマ、ヌード嬢、チンピラ、ホステス、酔客、家出少年。
私は、そういう人たちにはほとんど会ったことがありません。
そんなわけで、怖いもの見たさで借りてきました。

失礼なのかもしれないけれど、面白いです。というか、すごく興味をひく写真ばかりでした。1965年から97年に撮られた写真が、年代順に並べられていて、それ全体がドキュメンタリーとして機能していました。

あとは、なんか書こうと思って忘れてしまった。

追記
うわっつらしかすくってないレビューで、言葉が表面をツルツル滑ってる気がする。浮ついてるかんじ。

本当は、すごくシリアスな写真集だと思います。あまり「きれいだな」って思うことはなくて、むしろ派手な化粧やけばい格好の人ばかりで、清潔感のない写真が多いような気がしますが、それが逆にこの写真集の魅力だと私は思います。
(悪い意味で言ってるわけじゃなくて。そういう部分を見ているときに感じるものは、一般的にきれいとみなされているものを見たときには感じられないものだし。)

陳腐な言い方かもしれないけれど、きれいとか汚いとか、そういう価値判断は、時代だったり社会だったり、その状況が置かれている文脈に依存するわけで...

中途半端に制度や文脈に従順な、作為的な美しさよりも、
ずっと迫真性を持った表現のような気がします。
(表現しようと思って撮られたものじゃないだろうけど。)

追記
最近、日記書きすぎだと思う。
やっぱ時間決めて書くべきだ。ファミコンみたいに。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

この日記について

日記内を検索